水樹奈々が夏の夜を赤く熱く彩る! 「NANA MIZUKI LIVE GAMES 2010 ~RED STAGE~」ライブレポート
昨年2009年に、西武ドームでのライブ「NANA MIZUKI LIVE DIAMOND 2009」を成功させた水樹奈々が、今年2010年も再び同地でのライブを開催。今回は「NANA MIZUKI LIVE GAMES 2010」と題し、7月24日「RED STAGE」、7月25日「BLUE STAGE」の2DAYS開催。それぞれに演出の異なるステージを展開し、2日間で約5万5000人の観客を動員した。これは水樹が行ってきたライブでは史上最大規模のものとなり、自身の記録をまた上書きした。ここでは初日、2010年7月24日に行われた「NANA MIZUKI LIVE GAMES 2010 ~RED STAGE~」の模様をお届けしよう。
35℃を超える真夏日、西武ドームの前には大勢のファンが集結した。西武ドームは埼玉県所沢市の南西に位置し、狭山丘陵の自然豊かな山並みの中に存在している。そしてドームといっても完全に密閉されたものではなく、球場にちょうどお椀をかぶせたような形でドームのサイドは開かれており、ドーム内にも外からの風や蝉の声などがよく響きわたってきた。日も傾き始め、これからとても大きな夏の夜祭りが始まる、そんな予感を感じさせた。
ドーム内のステージは、巨大なメインステージが外野側に設けられ、そのメインステージからサイドと中央の3方向には長い花道が伸びている。中央にはもう一つのステージがあり、改めてドームの巨大さを感じずにはいられない。この巨大な空間で水樹がどのようなパフォーマンスを披露するのか、始まる前から期待でワクワク感が止まらない。グッズは「RED STAGE」の名にふさわしく赤一色で統一されており、購入したファンはさっそく赤いライブTシャツに赤いライブタオルを首に巻き、ドーム内を赤色に染めていた。
そして、17時を15分ほど過ぎたところで、いよいよ爆音と共にメインステージの上にある横長の巨大スクリーンにオープニング映像が映し出される。そこには、戦国バトルアクション風のCGゲーム的なものが映され、ナナレッドとミズキブルーというキャラクターが格闘対戦を始める。そして「RED STAGE」を象徴しているのであろうナナレッドの勝利となった。その瞬間、その横長だと思われていた巨大スクリーンが二手に割れて、真ん中からせり上がった大きな舞台装置が現れ、その上になんと水樹の姿が。水樹は紫のゴージャスなドレス姿に、手には扇子を振り上げながらスピード感溢れる「Orchestral Fantasia」を熱く歌い始める。続く「DRAGONIA」では、その巨大な舞台装置が前方に動き始め、ゆっくりとドームの真ん中へと移動。その間も水樹はパワフルに歌い上げ、最初の2曲で完全にファンの心を鷲掴みにした。
「WILD EYES」では、花道に噴水の水柱が何本も曲調に合わせて立ち上がり、とても綺麗な光景を描いていた。可動式の舞台装置は少しずつ高さが低くなっていき、やがて花道の高さになると、水樹は中央花道を通ってメインステージへ。戻った後は、まずはファンに挨拶をして、それから新たに加わったチェリーコーラスの紹介。そしてドレスを脱ぎ捨てて赤紫のタンクトップにミニスカというヘソ出しルックで「What cheer?」を可愛らしく歌い上げる。メインステージから両サイドに伸びた花道まで、ダンサーのチームヨーダの面々が一列に並び、ダンスパフォーマンスを披露。ドーム内にミニ飛行船が飛び、まるで大がかりな歌劇を見に来ているような錯覚におちいる。「SCOOP SCOPE」でも水樹とチームヨーダのダンスがピッタリと合い、「パノラマ -Panorama-」では白い羽根が舞う中カッコよく歌声を聴かせて、序盤をきれいに締めた。
水樹がステージからはけている間、左右に分かれたスクリーンには、「チェリボの大冒険」と題し、ファミコンの頃のドラクエシリーズのような懐かしいRPGゲーム風の映像が映され、そこで登場してくるキャラクターとしてバンドメンバーのチェリーボーイズの面々が紹介された。
続いて演奏がスタートすると、スクリーンには大きな白いリボンを付け、水玉のブルーのトップスにふわふわのスカート姿の水樹が映し出され「Young Alive!」を歌い始める。しかし、肝心の本人がステージ上のどこにもいない。どこにいるのかとドーム内のファンが辺りを見回すと、なんとドームの一塁側のスタンドの中央通路でトロッコに乗って突如登場。このサプライズには、スタンドのファンは大歓喜。スタンドからステージを見ると本当に豆粒のような姿でしか見れなかった水樹の姿が近くで見れるということで、スタンドは波打つように盛り上がった。次の曲「RUSN&DASH!」もトロッコに乗りながら歌い、通路をぐるっと回って三塁側の端まで行くと、右の花道からメインステージに戻ってドーム一周を果たした。
「昨年の西武ドームライブでは、ヴィクトリーロードを通ってサプライズ登場をしましたが、今年はもっとたくさんのファンの方々と触れ合いたくて、スタンドをまわってみました!」と水樹は嬉しそうに語り、そんなファンを大切に思っている水樹の心持ちを聞いて、ファンからは改めて大声援が飛んだ。
アップテンポの曲が続き、ドーム内の熱気はすさまじいものになっていたが、それを一旦クールダウンさせるかのように、ここからは「夏恋模様」「ray of change」「リプレイマシン -custom-」と、しっとりとしたメロディアスなナンバーが披露された。メインステージの照明はブルーで統一され、とても涼しげな演出を見せた。
水樹がステージからはけた後、今度はスクリーンにダンスダンスレボリューションのようなゲーム画面が現れ、チームヨーダの面々がそれぞれの紹介と共にダンス対決を行って自己アピールした。
激しいダンスパフォーマンスの後、白とピンクのキュートな衣装で登場した水樹は、そのかわいらしい衣装とは裏腹に、トップギアなキラーチューン「POWER GATE」を解き放つ。ドーム内がウルトラオレンジのサイリウムで埋め尽くされ、西武ドーム全体がオレンジ色の熱気を帯び、一つの生命体かのように脈打った。この壮大な一体感はここでしか味わえないものであろう。中盤の見せ場とも言える名シーンだった。
MCとなり、「衣装チェンジしてきました」と水樹が話すと、観客から「回ってー」のコールが。それに対して水樹は「私、堪忍袋の緒が切れました!」とTVアニメ『ハートキャッチプリキュア!』で水樹が演じるキュアブロッサムの決め台詞で応酬。これは今年6月放送のバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』内「食わず嫌い王決定戦」に水樹が出演した際に、ライブのどこかでこの決め台詞を言うという発言をしており、その公約を絶妙なタイミングで果たしたのである。これにはファンも大盛り上がり。
その流れのままキュアブロッサムとキュアマリンの着ぐるみが登場。さらに大勢の子供ダンサーがステージに現れて、さながら遊園地のショーのような雰囲気で、TVアニメ『ハートキャッチプリキュア!』のEDテーマ「ハートキャッチ☆パラダイス」を歌い、華やかなステージとなった。
続いて飛び出したのは「DISCOTHEQUE」。それまでのふわふわした空気を一変、セクシーに彩った。この絶妙な切り替えで観客を飽きさせないというサービス精神はさすがとしか言いようがない。
衣装替えでステージから水樹が消えると、左右に分かれていたスクリーンは再び合体し、そこでの映像では水樹が囚われのパイロットに扮し、追っ手から逃亡するドラマが映し出された。そこはとても近未来的な収容所なのに、なぜか廊下にダンボールが置かれていて、水樹がそこに隠れて難を逃れるなどコミカルなシーンもあって、会場から笑いを誘った。やがて水樹は戦闘機を見つけて、それに乗り込む。どうなるのかと映像に観客が集中していると、スクリーンが真っ二つに割れて、中から本当に戦闘機に乗った水樹がブラックのタイトな衣装に身を包み登場。度肝を抜く演出に会場は大いにわく。水樹はコクピット内から立ち上がり「NEXT ARCADIA」を熱唱。花道には火柱が上がり、レーザー光線が目まぐるしく回る。もう、カッコいいという言葉しか浮かばないしびれる演出にファンは酔いしれた。
バックネット裏まで移動した戦闘機から降りた水樹は、ゆっくりと中央ステージに戻りながら、この戦闘機に“アルカディアセブン”と名前を付けたことを話す。そして「まだまだ真っ赤に燃えていきたいと思います!」と叫んで後半のクライマックスパートへ。
水樹の言葉通り、ここからは激しいノリの曲が連発していく。「ETBRNAL BLAZE」では、中央ステージにそそり立った激高リフターの上で客席を俯瞰しながら歌い上げた。下の花道では曲のリズムに合わせて水柱と火柱が交互に立ち上がり、視覚的に曲の激しさを見せつけていた。続く「BE READY!」で水樹がライブタオルを手にしたので、観客もそれに合わせてタオルを回したり振り上げたりして楽しむ。会場を埋めつくしたファンのタオルが舞う様は感動を覚える光景だ。チェリーボーイズの激しい演奏対決を挟んで、最後に真っ赤なドレス姿で現れた水樹は、「ミュステリオン」「悦楽カメリア」「UNCHAIN∞WORLD」「Silent Bible」と立て続けに勢いよく歌い、ドーム内の熱気も最高潮に達して本編終了。
「奈々コール」が響き渡り、やがて「恋の抑止力 -type EXCITER-」の静かなイントロが流れ始めた。アンコールの幕開けである。「RED STAGE」の真っ赤なライブTシャツに白のショーパン姿で水樹が登場すると、チームヨーダを率いて激しくダンスしながら中央ステージへ。アンコールで恒例の「シャッス!」コールを決めたところで、ダンスナンバーの「Dancing in the velvet moon」、続けてアップテンポの「Astrogation」を披露。曲の最後に水樹が「せーの!」と言ってジャンプすると、絶妙なタイミングで特効の火花がドーンという音と共に響き渡った。
最後のMCとなり、重大発表として「座長公演第二弾 in 中野サンプラザ」の決定を水樹が報告。「15歳で上京して初めて行ったホールが中野サンプラザ。思い出の地で座長公演をやることが決まって嬉しい」と喜びを語った。それを受けて、ファンはバンザイコールで水樹を盛大に祝福。
そして「水樹曲は冬の曲が多いので迷ったが、最後に歌うとしたらこの曲しかない」と言って「星空と月と花火の下」が披露された。真夏の夜にピッタリの極上スローナンバー。ドームの天井にはライトで星空が映し出されるというニクい演出もなされ、こうしてライブラストに水樹から心からの歌のプレゼントが、集まったファンへ贈られたのである。
終わってみると、ライブが始まった時には暑かった日差しもすっかり夜の帳が下りていて、とても心地の良い風が吹いていた。ライブで燃焼した気持ちをゆっくりと冷ましながら、ファンはひと夏の楽しい思い出を心に刻み込んで帰路へ着いたことであろう。
***
今回の西武ドームライブは、タイトルに“GAMES”とある通り、歌だけではなく映像や演出にゲーム的要素が散見され、耳だけではなく見ても楽しめる一大エンターテイメントと言えるものになっていた。もちろんこれは水樹自身のパフォーマンスがあるからこそ引き立つ演出であり、一流エンターテイナー水樹奈々のこれからにさらなる期待が高まる。
この西武ドーム2DAYSで発表された今後の水樹の予定としては、ミュージッククリップ集『NANA CLIPS 5』発売が決定したこと。「座長公演第二弾 in 中野サンプラザ」公演が開催されること。さらに「水樹奈々自伝本」も出版されるとのことなので、こちらの内容も気になるところだ。そして来年、2011年1月22日と23日には「フルオーケストラシンフォニックライブ in 横浜アリーナ」開催が既に決まっている。様々な新しい試みに挑戦していく水樹奈々。今後の活躍も楽しみである。
<セットリスト>
01. Orchestral Fantasia
02. DRAGONIA
03. WILD EYES
04. What cheer?
05. SCOOP SCOPE
06. パノラマ -Panorama-
07. Young Alive!
08. RUSN&DASH!
09. 夏恋模様
10. ray of change
11. リプレイマシン -custom-
12. POWER GATE
13. ハートキャッチ☆パラダイス
14. DISCOTHEQUE
15. NEXT ARCADIA
16. ETERNAL BLAZE
17. BE READY!
18. ミュステリオン
19. 悦楽カメリア
20. UNCHAIN∞WORLD
21. Silent Bible
アンコール
22. 恋の抑止力 -type EXCITER-
23. Dancing in the velvet moon
24. Astrogation
25. 星空と月と花火の下
水樹奈々公式サイト:
http://www.mizukinana.jp/



























